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未発売作品『ラリー2011・レッドストーム』(Rally 2011 Led Storm)(1988年・カプコン)紹介

結論だけ先に書くが、
『ラリー2011・レッドストーム』(Rally 2011 Led Storm)は
『マッド・ギア』の海外版『Led Storm』とは別のゲームである。

製品版である『マッド・ギア』および海外版『Led Storm』は、
『ラリー2011・レッドストーム』を基に開発されたゲームであると
当時カプコンに所属して『マッド・ギア』開発の中心人物だった
「西谷 亮」氏(「NIN」氏)ご本人が公の場で何度も明言しており、
実際に『マッド・ギア』の隠しスタッフロールにも名が記載されている。

「『ラリー2011・レッドストーム』は『マッド・ギア』の海外版」
と誤認している人が非常に多いようなので、注意喚起として…。

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●この紹介ページの作成経緯

2022年06月10日、カプコン公式YouTubeチャンネルにて
多機種同時発売の『カプコンアーケード 2ndスタジアム』のトレーラーで
製品版の『マッド・ギア』(および海外版『LED Storm』)を差し置き、
『マッド・ギア』の原型となった未発売のプロトタイプ版
『ラリー2011・レッドストーム』(Rally 2011 Led Storm)だけ収録決定、
という理解に苦しむ発表が行われた。

さらに発表後、Twitterなどで
「『ラリー2011・レッドストーム』は『マッド・ギア』の海外版」
と誤解している方まで多く発生していることが判明。

そのため急遽、手元の情報を発信すべく
6年前(2016年)に高田馬場ゲーセン・ミカドにて
『ラリー2011・レッドストーム』が稼働していた際に
大急ぎでやりこんだ時のプレイレポートを発掘してきた。

製品版である『マッドギア』に受け継がれたのはBGMと曲順と
ステージ順とステージの雰囲気くらいのもので、
『ラリー2011・レッドストーム』はまるで異なる内容。

あくまでその際の基板でのプレイで得られた情報であり、
もし「他のバージョンの基板やROMなどが存在していた」場合は
このプレイレポートの内容と違いが出る可能性あり。
その点についてはご注意を。

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●『カプコンアーケード 2ndスタジアム』での収録状況

『カプコンアーケード 2ndスタジアム』発売日である
2022年07月22日の当日にSwitch版にて取り急ぎ、
『ラリー2011・レッドストーム』を購入して動作確認。

やはり予想通り、
「『ラリー2011・レッドストーム』バージョン違いや言語違い」
といった枠での『マッドギア』や海外版『Led Storm』の収録は無い。

詳細は後述するが
『ラリー2011・レッドストーム』は未発売のアーケードゲームであり、
ゲームシステムもゲームバランスも練られておらず難点だらけで
正直言って遊んでいてつまらない、面白くない未完成のゲーム。

「正式発売に至っていない未完成のゲーム」だったのだから、
面白くなくて当然と言えば当然なのだが…。

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●『マッド・ギア』で権利的につつかれそうな点

80年代〜90年代半ばくらいまでのカプコンのゲームにありがちだが
実在の商品や実在の人物を名称を変えずに出す悪癖があった。

というか、『ラリー2011・レッドストーム』では
特にモデルが無いものしかなかったと思われるのに
『マッド・ギア』でわざわざ実在商品と実在人物にしている、
という後先を考えていない点が。

パッと見でこれくらいあるので、探すと他にもあるかも…。

【ポルシェ959】(標準型の自機)
機体選択画面では「ホルシェ959」表記だが、
そのまま「ポルシェ959」という実在の車があり、外見もほぼそのまま。

【フォーミュラーA-1】(最高速重視型の自機)
機体選択画面では「F-1」表記だが、
この「F-1」(Formula 1)という単語は実在のレース名。
フォーミュラカーとして特定のモデルがあるわけではないようだが…。

【テスタロッサ】(ライバル機)
そのまま「フェラーリ テスタロッサ」という
実在の車があり、外見もほぼそのまま。

【ポルシェ930】(敵車)
敵ドライバー「ベブローグ」の搭乗機。
そのまま「ポルシェ930」という
実在の車があり、外見もほぼそのまま。

【アーノルド】(敵ドライバー)
「TNTカー」に搭乗する敵ドライバー。
著名俳優「アーノルド・シュワルツェネッガー」似。

【敵ヘリ】
名称は明かされないが、形状的には
明らかに実在の攻撃ヘリ「AH-1コブラ」がモデル。

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●『カプコンアーケード 2ndスタジアム』での「製品版未収録」理由推測

実名や実車のせいで、権利トラブル完全回避のための
『マッド・ギア』のグラフィックやテキスト差し替えが必要になるが、
その差し替え作業が面倒になり製品版『マッド・ギア』の代替商品として
プロトタイプでしかない『ラリー2011・レッドストーム』を移植、
という訳の分からない判断が下されたのだと思われる。

『ラリー2011・レッドストーム』と『マッド・ギア』は
搭乗する各車両や各メカが概ね互換する関係にはあるのだが、
グラフィック面積やアニメーションパターン数まで
完璧に一致しているわけではない点がある為
そのまま差し替えが通じるわけではないようだ。
(特に敵ヘリはパレットも面積も違う)

試作品『ラリー2011・レッドストーム』は未完成でゲームバランスが悪く、
製品版『マッド・ギア』は調整を重ねられ遊びやすくなった良作ゲーム、
という大差があるので「大筋と曲が同じなだけの別のゲーム」でしかなく、
『ラリー2011・レッドストーム』では『マッド・ギア』の代わりは務まらない。

それに、公式や企業側の見解が最も重いのは当然であるからといって
「『マッド・ギア』や『Led Storm』というゲームなど存在しない」
「『ラリー2011・レッドストーム』は1988年に正式稼働していた」
という旨の記録の捏造や歴史修正がまかり通っていい訳ではない。

なので、個人的感想は
「無理に『ラリー2011・レッドストーム』の移植をしなきゃいいのに」
「なぜこんな判断を下したのか公式側が経緯を説明するべきでは」
「とにかく『マッド・ギア』と『Led Storm』も移植してよ」
の3点である。

ほぼ全部の車両グラフィックが完全新規のものに差し替えになってでも、
製品版である日本版『マッド・ギア』や海外版『Led Storm』を
多くの人に遊んでほしいというのが一介のユーザーとしての願いなのだが…。

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前提条件となる知識
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●タイトルの表記について

タイトル『Rally 2011 Led Storm』は、
日本語表記すると『ラリー2011・レッドストーム』となる。
これについてはインストカードに記載がある。
(未発売作品だがインストカードが存在する)

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●少なくとも日本では1988年当時の未発売作品

まず前提条件として、少なくとも日本では
『ラリー2011・レッドストーム』は1988年当時の未発売作品だ。

コピーライト上の発売年表記自体は「1988年」であるため
本ページでは便宜上「1988年のゲーム」として紹介しているが
アーケードゲームとして当時そもそも正式発売に至っていない。

2014年にカプコン創業30周年記念として
カプコン公式サイト上で行われた「カプコンアーケードゲーム総選挙」にて
「カプコンのアーケードゲーム全タイトルが集計対象」というルールの中、
『ラリー2011・レッドストーム』の選択肢自体が存在しなかった事が
日本で未発売である根拠である。

そして、『ラリー2011・レッドストーム』を基にした
日本版『マッド・ギア』と海外版『Led Storm』が正式発売に至った。

このあたりの事情についてはTwitter上で、
『マッド・ギア』への改修プロジェクトに携わり
スタッフロールにも名前が明記されている「西谷 亮」氏(「NIN」氏)
ご本人も語っている点があるので気になる方は確認を。

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●海外でもおそらく未発売

『ラリー2011・レッドストーム』は海外でもおそらく未発売と思われる。

アーケードの『ラリー2011・レッドストーム』は海外において
「MAME」など著名アーケードエミュレーター関係者や有志の活動、
「The Cutting Room Floor」など著名情報サイトにおいても
常にプロトタイプ扱いされ続けている代物である、
というのが「未発売と思われる」という推測の基。

もし「海外での正式発売があり普通に稼働していた」としたら
ハッキリ言って普通に知っている人の情報が普通に出てくるはず。
普通に出回っていたなら不特定多数の人が1988年当時から
『ラリー2011・レッドストーム』の情報を
発言していないとおかしいので…。

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●しかし海外でのPC移植の展開がややこしい

…しかし実は、話をややこしくしている点がある。

AMIGAなど海外PCにおける移植作『LED Storm』が存在するが、
これは『マッド・ギア』海外版の『LED Storm』の移植作ではなく、
『ラリー2011・レッドストーム』の移植作なのだ。

「『ラリー2011・レッドストーム』は『マッド・ギア』の海外版」
と誤解している方がTwitter等で散見される理由の一端は、おそらくこれ。

真相は分からないが、
『ラリー2011・レッドストーム』PC版移植の業務が
『ラリー2011・レッドストーム』開発途中で発生したものの、
移植途中で『ラリー2011・レッドストーム』原作側がお蔵入りになり、
PC版はそのまま移植作業を続行する判断が下された…
といった流れだったとしたら現実的な推測になるだろうか?

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概要など
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●雰囲気やキャラクターデザインの違い

製品版の『マッドギア』では
「それなりに現代的な雰囲気を残したSF」といった雰囲気になったが、
元となるプロトタイプ版の『ラリー2011・レッドストーム』では
現代的な要素はほとんど無く完全にSFに徹している。

また、詳細は後述するが
自機の車両とライバルの車両は「変形」する。
四輪車形態と二輪車形態があり、性能に差がある。

家庭用ではあるが、同時期の
『ロックマン』シリーズ(1〜2)に近い雰囲気の世界観。

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●用語や名称など

インストカードに記載がある。

主人公の名前 … フレッド
ライバルの名前 … ロバート
自機名 … ストーム11
Aボタンのジャンプの正式名 … アタックジャンプ
特殊なジャンプ操作(『マッド・ギア』には無い) … ロングジャンプ

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●ストーリーの違い

製品版の『マッドギア』では賞金がかかったレース大会だが、
『ラリー2011・レッドストーム』では
主人公「フレッド」とライバル「ロバート」が
個人で金を賭けあった私闘の方がメインになっている。

主人公名「フレッド」は、製品版の『マッドギア』海外版である
『Led Storm』に受け継がれている。
(日本版では主人公名が「マッド・ギア」)

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●楽曲に違いは無い(はず)

楽曲は『マッド・ギア』に全曲そのまま受け継がれた。
(細部の違いの有無までは何とも言えないが基本は同じ曲)

ただし、『マッド・ギア』の車種選択画面BGMは
『ラリー2011・レッドストーム』では流れない曲である。
「『マッド・ギア』での新規追加BGM」なのだろうとは思われるのだが、
「『ラリー2011レッドストーム』での未使用曲で、データ自体はあった」
可能性も一応考慮すべきところか。

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●ボイス

ボイスは基本的に『マッド・ギア』にそのまま受け継がれたが、
普通にプレイしている分には『マッド・ギア』で流れないボイス多数。

データ上は存在するものの使用されていないだけなのか、
データ自体も存在しないのかは不明。

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ゲームシステムや仕様の概要
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●大まかなルールは同じ

「エナジー(制限時間)が尽きる前にゴールできたら面クリア」
「エナジー(制限時間)が尽きて動きが止まると即ゲームオーバー」
という2点の基本は『マッド・ギア』と同じ。

なお、エナジー(制限時間)が28マスのゲージで表されている
という仕様についても『マッド・ギア』と同じ。

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●基本的な操作方法

『ラリー2011・レッドストーム』は8方向レバーと2ボタンで操作するゲーム。
レバーで移動(上要素で加速・下要素で減速)、
最高速時にレバー「上」要素の追加入力でウィリー、
Aボタンが「アタックジャンプ」(短いジャンプ)、
Bボタンで自車の形態を変形させる。

自機は四輪形態と二輪形態が存在するが、デフォルトでは四輪形態。
四輪形態を基準とすると、
二輪形態は「最高速が若干速いがそれ以外の性能が大幅に落ちる」
といった性能になっている。

レバーとAボタンの操作は『マッド・ギア』にそのまま受け継がれたが、
アタックジャンプは製品版『マッド・ギア』のジャンプとは異なり
飛距離がほとんどない点には注意が必要。

そのままAボタンを押しただけでは
一瞬しかジャンプ出来ないため、かなり用途が限られる。
『マリオカート』シリーズのジャンプのようなイメージ。

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●ウィリー走行まわりの要素について

『マッドギア』では小ネタ程度でしかなくなっている
「ウィリー走行」まわりの仕様と挙動は、
『ラリー2011・レッドストーム』では厳密に定められている。

「ウィリー走行中にガードレールに接触する」などの他の要因と絡めると
『マッドギア』のような凄まじいロングジャンプが可能になっている。

『マッドギア』のような数秒空中浮遊する超強力なジャンプは
『ラリー2011・レッドストーム』の時点では必殺技的なロングジャンプ。
Aボタンを押すだけでは発動せず対外的な要素と組み合わせないと
発動させることができないものになっている。

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●ステージ構成

1周9ステージの2周エンド。
これは『マッド・ギア』にそのまま受け継がれている。

各ステージの大まかなデザインの方向性や、
各ステージのBGMの配分も、『マッド・ギア』と同じ。
2周目になると、自車の燃費が1周目より悪くなるのも同じ。

オフロードでの操作性は『マッド・ギア』と異なり、劣悪(おそらく意図的に)。
全9ステージの中で、オフロード面の2面(ネット・ウッド・フォレスト)と
5面(ルインズ・デザート)が突出して難しい。要覚悟!

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●エナジー(制限時間)に関するルール

端的に言えば、エナジー(制限時間)に関するルールが多い。
製品版『マッド・ギア』では廃止もしくは緩和された要素もある。

▼各ステージ4分の1(進行度ゲージの白丸)走破する度にエナジー自動回復
『マッド・ギア』では廃された要素だが、
このステージ進行でのエナジー自動回復の回復量がかなり大きい。
直前には白い旗がいくつかあるのが目印。

▼純粋なエナジー回復アイテムは、「E」が描かれたアイテム
エナジー回復アイテムは1個につき1マスしか回復しない。

▼ジェリカン(『マッド・ギア』での回復アイテム)は特殊アイテムだった
ジェリカンは、『マッド・ギア』と異なり
「6個集めた時にエナジー大回復」というもの。
1個取る度に画面左下の「ENERGY」が頭から1字ずつ埋まり、
完成時に回復…というシステムになっている。

ジェリカンを6個集め「ENERGY」の6字を
完成させた時のエナジー回復量は…5マス。
完成時に「エ、エ、エ、エ、エナジー」と
5連続でエナジー回復アイテム取得ボイスがキャンセル気味に流れる。

なお、ジェリカン取得状況のリセットタイミングは
「ENERGY完成後回復時」と「ゲームスタート時」の2点。
面クリア、周回クリア、コンティニューでもそのまま引き継ぐ。
5個取得した状態で難所に入ると超有利(なはず)。

▼大まかな戦略やプレイ方針
エナジー回復アイテムは1個につき1マスしか回復しない。
各ステージ進行度25%毎のエナジー自動回復が大きい為、
それアテにして無駄なく走る事もかなり重要。

もし「回復アイテム1個取るのに1マス分以上の時間を消費する」なら
取りに行かない方がいい…という状況も普通にありうる。
それについては状況に応じてのトレードオフ。

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●ジャンプ台について

製品版『マッド・ギア』では撤廃された要素。

試作品である本作では点々と「JUMP」と書かれた
ジャンプ台が配置してあり、乗るとロングジャンプできる。

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●スコアに関して

スコアを稼いだからといって別に進行が有利になる要素が無い、
というのは『マッド・ギア』と同じではある。

あくまで細かい点なので、詳細は後述。

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機体性能の情報
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●制限時間

以下、おそらくデフォルト設定の上での情報。

1面開幕で放置して計測したところ
1周目は「49秒82」、2周目は「41秒70」。

なお、四輪車形態・二輪車形態で燃費は変わらない。

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●自機の四輪形態

二輪形態よりも安定した性能だが、最高速は若干劣っている。
速度については、おおむね下記のような速度が表示されている。

ジャンプ台の着地場所がまたジャンプ台というケースで「315」
ジャンプ台最高速が「297」
オンロード最高速走行が「260」
ガードレール乗り上げ最高速ジャンプが「260」
敵車乗り上げ最高速ジャンプが「240」

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●自機の二輪形態

二輪形態のオンロード最高速が「265」程度。
単純計算、二輪形態は四輪形態より最高速が2%ほど速い。
他のシチュエーションの最高速についても同程度。

しかし、下記のピーキーな特徴を持っているため
正直言って二輪形態はかなり扱いづらい。

・最高速が2%ほど速い
・オンロード(舗装路)での加速性能が高い
・オフロード(不整地)での加速性能が低い
・非常に当たり負けしやすい

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●四輪形態と二輪形態の使い分けのコツ

四輪形態だけでも2周ノーコンティニュークリア出来たので、
無理に二輪形態を使う必要は無い。

オンロードで速度が落ちたら二輪車形態で走り、
オフロードで速度が落ちたら四輪車形態で走ると
最高速に戻すのがスムーズではあるのだが。

ただ、オフロードを通らねばならない場面が
少しでもある面については二輪形態は使わない方がいい。

それにしても二輪形態はデメリットがかなり目立つので、
そのあたりも未発売に終わったゲームらしい調整不足な点というか、
製品版である『マッド・ギア』で相当見直された部分というか…。

また、オフロードは跳ねる度に速度がメチャクチャ下がるので、
『マッド・ギア』よろしくむやみやたらに跳ねるとドツボにハマる。
そのあたりは四輪形態と二輪形態で変わらないので注意。

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その他の細かい仕様やゲームバランスの情報
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●プレイ方針の違い

製品版である『マッド・ギア』は
多くの場面がジャンプ連打でも通用するゲームになったが、
原型である『ラリー2011・レッドストーム』は
何をするにもメリットやデメリットを天秤にかける、
というイメージのゲームバランス。

時間によるエナジー減少は『マッド・ギア』に比べ緩やかだが、
安易な行動をとれるようなゲームバランスになっていない上に
エナジー回復が潤沢ではないため結構キツい印象。

なお、クラッシュ時はエナジーが一切減らないのだが、
クラッシュ時の待機時間が『マッド・ギア』より長い上に
待機時間中にもエナジーが減っていくので、
結局は『マッド・ギア』と同じくらい被害を受ける。

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●スコアシステムの要点

スコアを稼いだからといって別に進行が有利になる要素が無い、
というのは『マッド・ギア』と同じではある。

ステージ道中のスコアシステムは基本的に『マッド・ギア』と同じ。
走行点が『マッド・ギア』の数十倍ではあるのだが。
ステージクリア時のスコアシステムは全然違う。

『マッド・ギア』と異なり各ステージ、
過去プレイヤーのクリアタイム(おそらく電源を切ると初期化される)を
5位まで記録しているのだが…これの上位を塗り替えるほど
高いボーナスが入る、という不可解な要素がある。
(もし本気でハイスコア狙いでスコア稼ぎをしたい場合に邪魔すぎる)
面クリア時ボーナスは下記3種類…のはず。

▼ライバルより先にゴール(面による)
1〜8面は30000点、最終面は30万点。

▼残エナジー(残量×1000点)
おそらく「1マスフルで1万点」。
残5マスでクリアしたら5万点くらい入るし、
残10マスでクリアしたら10万点くらい入る。
全28マスだが、周ごとの最終面クリア時のみ28万フルで入る?

▼トゥデイ記録塗り替え(最大100000点)
の3点。残エナジーの「残量1」の基準は不可視。
周回クリア時は合算値しか表示されないので詳しくは不明

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●アタックジャンプ(Aボタン通常ジャンプ)補足

アタックジャンプでジャンプ台に乗ろう。
単体のジャンプ台でも、
最高速アタックジャンプ(フレッド機単体)の着地地点がジャンプ台なら
「ジャンプ台→ジャンプ台」コンボと同じ
最高速(四輪形態で「315」くらい)が出ることを四輪車形態で確認。
インストにも操作説明デモにも書いていないが。

また、最高速で走っている場合、
アタックジャンプで敵の前輪を後輪で踏むブーストができれば
速度を落とさず走れる仕様がある。

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●ロングジャンプ(特殊ジャンプ)補足

下記の方法でロングジャンプ(特殊ジャンプ)が成立する。

▼ジャンプ台に乗る
これに関しては分かりやすい。

▼ウィリー走行中にガードレールに接触する
四輪形態の場合は最高速の時速260km付近をキープできる。
ガードレールが無い場所では当然ながら不可。
デモにおいても操作説明がある。
なお、2面の岩壁と埋まってる岩、5面の石像、8面の壁は ガードレール扱いではないので不可。

▼ウィリー走行中に同サイズ以下の敵車両の後ろに接触する
四輪形態の場合は時速240kmくらいになる。
デモにおいても操作説明がある。
大型敵車や車両以外(ホッピングメカ、ダチョウメカ)には通用しない。
一応、バイク型の敵車には可。
大穴直前での暴発が怖い。

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●アイテム取得判定

アイテムは、黄緑色のカプセル状の固定「E」アイテムだけは
地上・空中判定が分かれている。

それ以外のアイテムは、地上走行中もジャンプ中もどちらでも
「グラフィック上触れている」だけで回収が成立する。

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小ネタなど
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●パンチングマシーン車

『マッド・ギア』では撤廃された敵車。
これはロボットアームがあり側面から殴ってくるのだが、
これは何らかの条件で腕がもげる事がある。
バグかキャラオーバーか、仕様なのか、不明。

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●TNTカー

『マッド・ギア』でも続投している敵車。

本作では当たり判定がデタラメに大きく、おそらく設定ミス。
右の何もない空間にまで当たり判定がある。
詳細を調査した訳ではないが、とにかく右に異常に大きいのは確認。

また、『マッド・ギア』でのTNTカーはバリアで撃退できたのだが、
本作のTNTカーはバリア中でも接触すると
自機が一方的にクラッシュさせられてしまう。

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●5面クリア時の中間デモ

5面クリア時に中間デモがあるのだが、
「掴まりメカ」(『マッド・ギア』でのバイカーに相当)に掴まれたまま
5面をクリアして中間デモに突入した場合は
中間デモの大きな自車絵でも掴まりメカが大写しになる。
掴まりメカ1〜3機は確認。

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●1面開始時、上を入力しないと走り出さない(時速0キロ)

掲題の通り。
『マッド・ギア』では、放置していても低速で走り出す。

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●4面背景の首長竜

『マッド・ギア』4面にいた緑色の首長竜たちが、
『ラリー2011・レッドストーム』4面の似たような場所にいる。
おそらく全く同じグラフィック。

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●自機の「変形モーション中」は弱い

変形モーション中は二輪形態よりもさらに打たれ弱い模様。

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●何らかの方法で変形モーションをキャンセルできる(詳細未検証)

条件不明だが、数回起こせた。

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●スピンしたままゴール

『マッド・ギア』同様、ステージクリア直前にスピンしたままゴールすると
「ゴール判定発生後」に接触判定も地上判定も無くなる。
(『マッド・ギア』では7面で確認できる)

『マッド・ギア』ではボーナス点が入るが、
本作では実益は無い。

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●ライバルであるロバート機の変形条件

ライバルであるロバート機は「自車と同じ形態」に急いで変形する。
実はロバート機も「変形モーション中はジャンプ台をすり抜ける」為、
意図的にロバート機を事故らせる事もできなくはない。
そこまでするメリットは、ほとんどないが。

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ゲームシステムやゲームバランスの問題点
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●四輪形態前提・二輪形態冷遇

掲題の通り。
後述の理由もあり、本作では二輪形態に存在意義はほとんど無い。
四輪形態だけでも2周ノーコンティニュークリアは問題なくできる、
というか無理に二輪形態を使おうとすると進行が著しく難しくなる。

3面のまっすぐな高速道路など、
二輪形態に向いた場面が無い訳ではないのだが…。

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●二輪形態での空中Eカプセルの配置や出現挙動がおかしい

空中Eカプセルの配置や出現挙動がおかしく、
二輪形態だと地上BGレイヤーとの速度・出現周期が合わない。
その結果、空中Eカプセルが回収不可能な位置に出たりする。

二輪形態だと空中Eカプセルがちっとも拾えず地獄を見る事になるが、
四輪形態だと特に問題なく回収が可能になっている。

…つまり、
「四輪形態でのみ調整していて二輪形態で調整が全くされていない」
というずさんなゲームバランス調整が行われたという意味に他ならない。
というより、「未発売作品なだけに調整が行き届いていない」
といった感じだろうか。

本作は「四輪形態前提・二輪形態冷遇」である。

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●ロングジャンプの仕様が覚える事が多すぎる上に直感的ではない

製品版『マッド・ギア』で廃止され、
通常のジャンプが『ラリー2011・レッドストーム』のロングジャンプを
はるかに超える性能のもので一本化されたことも止む無し、
といったところか。

『マッド・ギア』の方でも
「広いオフロードや穴だらけの場所でなければジャンプ連打でOK」
という安易な戦法がまかり通るゲームバランスになってはいるのだが…。

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●6面中盤に飛び越すのが不可能と思われる長さの大穴がある

具体的には「3個めの中間地点の直前」の大穴。

直前にジャンプ台があるが、
二輪形態で正面から全速力でジャンプ台に乗って
普通にロングジャンプして飛び込んでも飛び越せない。
最高速が二輪形態に若干劣る四輪形態も、当然ながら同様。

6面最後の大穴を飛び越える為に設置されている多数のジャンプ台は、
おそらく「最高速ジャンプの着地場所がまたジャンプ台だと超高速で跳ぶ」
隠し仕様を使わないと飛び越えられないと思われるのだが、
直前で最高速ジャンプを繰り出すチャンスはおそらく無い。

最高速アタックジャンプで、
ジャンプ台の先端に自機後輪で乗ればいける、
とかだったりするのだろうか…?(未確認)

とにかく、要するに
「普通にジャンプ台で飛び越せない」穴である事に間違いは無く、
ゲームバランス的には「落ちて救助ホバーボードで抜ける」
前提になっている場所があること自体がかなりダメである。
未発売作品らしい、明確な調整ミス。

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●大穴の直前に何の警告も無い

これは『マッド・ギア』で改善されている。
『マッド・ギア』では、大穴の直前に「JUMP」警告が表示される。

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●面別のハイスコア上位を塗り替えるほど高いボーナスが入る不可解な要素

これについては前述の通りだが、
ハイスコアを狙う上で不便かつ不可解な仕様である。

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●ジャンプ台すり抜け

変形モーション中はジャンプ台をすり抜けてしまう。
大事故につながる場合があるので注意!
これに関しては明らかにバグだろう。

また、スリップ中やスピン中もジャンプ台をすり抜けてしまう。
泣きっ面に蜂もいいところである。

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●アップ:2022年06月14日(火)
●最終更新:2023年11月18日(土)

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